佛谷山について

小豆島霊場第四十一番 佛谷山

【所在地】 香川県小豆郡小豆島町蒲生乙263−2
【主管者】 宮内義澄
【電話】  〇八七九-七五-一〇八四
【御本尊】 薬師瑠璃光如来
【真言】  オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ
【詠歌】  み仏の 誓も深き谷水は 病をいやす 薬なりけり
【納経所】 第四十番 保安寺

「あなたは今、幸せですか」と尋ねられて、「はい」と即答出来る人ははたして何人おられるでしょうか。日常から離れ静かに自分をみつめる所を求めるならば、当山はその道場になり得る格好の場所だと申したい。
当山は弘法大師の修行道場として何世紀もの星霜を閲し、多数の求道者に大慈を与えてきた同行二人の大師誓願を仰ぐ実践修行の山岳霊場である。
当山は正式には、佛谷山(ぶっこくざん)三学院と称し、通称「島薬師」と称す。保安寺の奥の院として海抜四〇〇mの山頂付近くにあり、深山幽谷の谷間の霊場で眼下に瀬戸内海が開け、遥かに四国本土の名勝、屋島、五剣山の風景が望める景勝地にある。
本堂は洞窟内にあり、その昔、弘法大師が御修行中、洞窟で柴を焚き、その上へ海の藻を敷き、病者をそこへ坐臥させて汗だくになるまで温め、病の治療に努めたとされる。
洞窟の石は当山独特の白い柔らかい石で、『薬師石』として病気平癒、身体堅固等の御陰多しと受けて帰るもの多数あり。
洞窟内の岩より沁み出ずる清浄水『薬師水』は病の薬なりと、何時とはなしに巡拝者によって言い伝えられている。